自然と歴史
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大北地区 稲荷大明神のお祓い

 先日の3月19日、大北自治会主催の稲荷大明神のお祓いが行われた。
午後2時、自治会関係者及び高山八幡宮宮司が先頭で、その後に、幟(「正一位稲荷大明神」と読める)を持って子供会関係者と子供達が列を作り稲荷山の稲荷大明神に向かう。総勢50~60名、大雄寺(大庵寺・元大北区会所)の前を登り、山道(昔は田畑が作られていたであろう畦道)に続く里道を通って稲荷山に着く。稲荷大明神には赤い鳥居が3基、二の鳥居の次には石灯籠が両側に建つ、三の鳥居の向こうに社があり沢山の御供えが見える、社の奥くには、奉納されたと思われる狐が、沢山列んでいるが、祭神は見当たらない、社の前に自治会関係者、子供会の順に並びお祓いを待つ。
 宮司の祝詞とお祓いの儀式が行われた後、各関係者の玉串の奉納があり、行事は1時間ほどで終了、その後自治会館で関係者による直会が行われた

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      宮司を先頭に自治会関係者、子供会関係者、子供達が続く


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            大雄寺の横を行列は登って行く

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                 御供え


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        幟には「正一位稲荷大明神」と書かれている

 稲荷大明神の由緒・祭神については不詳であるが、元々大雄寺境内にあったと伝承されているが定かではない、明治維新の頃、大雄寺及び稲荷大明神の管理が出来なくなり、それら全てが地元の自治会に寄附された、と元庄屋の古文書に誌されている。ただし、何時頃から今日(こんにち)の行事が行われたかは不詳である。

 石燈籠正面には「石燈籠両基」、裏面に「藤原精八郎」、側面に「堀田氏一忠敬白」と読める、また、受け(火袋の台)の正面には家紋の「堀田木瓜」(堀田氏の家紋)が見える、建立年号は確認出来ない、片側の石燈籠の宝珠・請花の部分が損失したのか一片の石が置かれている、一対の石燈籠は「堀田氏一忠」の建立であろうか。
 堀田家代々の戒名は向露寺文書に見られるが「一忠」の戒名はない、又、一般人に名字が義務づけられたのは明治3年以降である、「藤原精八郎」なる人物の「名字」藤原も明治維新以降に付けられたと考えられる。これらの事を考えると、石燈籠・鳥居は維新以後の建立と考えても、おかしくはない。

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           石灯籠 「石灯籠両基」読める

 
 鳥居は木造で赤く塗装されている、額束には「稲荷大明神」と誌され、現在3基が見られる、周辺には鳥居の基礎跡も見つかっており、数基建っていたと推測できる。地元の話しでは5基と伝承されているので、地元の話しと合致する。

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      鳥居は3基見える、鳥居には「稲荷大明神」と誌されている


 廃寺大雄寺は「大庵寺」とも言われ、「開山は貞享4丁卯年11月(1687)和州片岡村達磨寺の珠岩和尚」が行ったと伝承され、明和5年の古文書には東西15間、南北20間の御除地があったと誌されている。又、法楽寺文書によると享保16年頃、此所に陣屋があったとも誌されている。
 祭祀位牌には「臨済正傳 第35世當寺開山珠岩寳老和尚覚位」とあり、裏面に享保19年(1734)8月26日と読める、石碑には「當寺開山珠岩宝老和尚 塔之」の銘がある。又、珠岩和尚は向露寺墓地を元禄2年(1689)に開基した僧侶でも有り、向露寺文書には「開山向蓮社西譽善宗大徳」と誌されている。
此所には堀田紀一知公(嘉永5年1852)の位牌も祀られており地元では堀田家の菩提寺とも言われている。

現在、廃寺大雄寺及び境内。稲荷大明神は大北地区自治会に依って管理されている。


参考文献
 法楽寺文書、向露寺文書、有井山家文書、井上家文書


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by kwsan | 2017-03-28 20:56 | 歴史 | Comments(0)